いよいよ２０２０年の東京オリンピックが近づいてきました。
そして２０２５年には再び大阪での万国博覧会が実現するかもしれません。
これまで日本各地で様々な博覧会が開催されてきました。
でも、１９７０年の大阪万博は特別でした。

そもそも「万国博ってどんな催し？」と思っていた折に、
なんと世界７７ヶ国が参加し「世界の国からこんにちは」ですから。
むろん、当時でも色々な国の品物や映像はありましたが、
あの規模、あの人数（６４百万人動員）のイベントなんて考えも及びませんでした。

色形様々でカラフルなパビリオン。
光のオブジェのようなスイス館、巨大なミラーの壁に囲まれたカナダ館などなど
そしてなんといってもアメリカ館に展示された月の石。
アポロ１２号が月から持ち帰ったあの石が、そこにあったんですよ！
いやあ、ドキドキしました。好奇心がムクムクと湧きました。
今、もし同規模の博覧会が開催されたとしても、あの興奮は再現できないでしょうね。
日本の高度成長時代を反映した、国全体のもの凄いパワーによる熱気でしたから。

ある日曜日の夕方、万博会場からの帰り。
新幹線は満員で、押し出されるように食堂車で休憩。
そこで会った店員のお姉さんは飛び切り元気でした。
手際よくあちこちからの注文さばいて、食器片づけて。
飲み物の空ビンは箱に勢いよく放り投げて「ガシャッ！」
いやあ、よく割れないもんだとビックリしたり感心したり。
でもこのお姉さん、少し話をしているうちどこか気があったみたいで、
私たちに小声で「あなたたち、負けてあげるわね♪」
「エッ、新幹線の中でおまけがあるんだ」と嬉しくなりました。

今よりは、ちょっぴり大らかさもある時代だった気がします。

世界の国からこんにちは！
いい言葉ですね。
やはり人々の笑顔って何よりもキラキラしています。
 『OJIトキ！ 想い空のかなたへ』も笑顔があちこちにあります。
 小説ですが、内容は大人の絵本かも。
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