カール・Ｔｈ・ドライヤーの「奇跡」鑑賞された方おられますか？
制作が１９５５年、日本での公開が１９７９年のデンマーク映画です。
白黒で内容もかなり地味。
今ですと映画ファンの方か、私みたいに偶然見たかでなければご存じないかも。
でも、映画史に残る傑作です。

奇跡といっても「十戒」のように海が真っ二つに割れるようなシーンはありません。
宗教の違いによる家同士の対立を軸に描かれるシリアスなストーリー。
そんな中で奇跡が起きるんです。
そして、その場面を信じてしまう。見入ってしまう。

私が「ＯＪＩトキ！」を書こうとした時、この映画が頭に浮かびました。
もちろん、こんな凄い作品に近づけるとか、比較されようなんて全く思いません。
ただ、日常の平凡な出来事の中に潜んでいる小さな非日常が描けないかなと。

ジャンルは違いますが漫画「サザエさん」もすごいなと思います。
サザエさんたちの世界って、ありふれているようで、今時中々見つからない。
インターネットやＡＩなど情報技術が全盛で、ある意味ちょっとコワイ今の時代。
そんな中で、サザエさんのほのぼのとした生活はまさに別世界。
現実でもありおとぎ話でもあり。
この作品も奇跡です！

何気なく暮らしていて、ふと目にする、体験するちょっとした不思議に感動したりしませんか？
『OJIトキ！ ～想い空のかなたへ』にもそんな場面あります。
なにげなく読んでみて、見つけていただければ。
小説なのに大人の絵本♪

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